情報誌「医療人」®

今月の医療人紹介


 福島県ホームページの、福島県の医療の現状では、「平成24年度は、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故の影響もあり、臨床研修医の採用者数が新臨床研修医制度導入後最低の56人にとどまりましたが、平成25年度は21人増の77人となりました」と発表している。
 今回は、平成24年度初期臨床研修医が募集定員に達した(6名フルマッチ)、公益財団法人星総合病院で現在奮闘中の3名の先生方(研修医)に将来の抱負を伺いました。



教育研修センター主任
渡辺 由紀 氏
『病院見学や実習の受け入れも含め、研修医の皆さんを2年間お世話させていただいています』

 当院では、平成24年度初期臨床研修医は6名フルマッチとなりました。
 今年の研修医の先生方は、研修がスタートして間もない時期から、休憩時間に救急の患者さんが入ると「自分も診たいです!」と、積極的に救急外来に足を運んだり、病棟では患者さんと進んでコミュニケーションを図ったり、挑戦することに積極的でとても活気があります。また、先生方一人ひとりの意識が高く、自分たちで勉強会を企画するなど「皆でやっていこう」という良い雰囲気の下で熱心に取り組んでいます。周りの先生方や看護師さんたちからは、「研修医達頑張っているね」という言葉をいただくことも多く、私自身も嬉しく思います。

 臨床研修の2年間というのは本当に短い時間ですが、何でも吸収して、勉強をして、たくさんの経験を積んで欲しいと思っています。


研修医
植田 牧子 氏
出身大学 福島県立医科大学
星総合病院を臨床研修病院に選んだきっかけや理由を教えてください
 私は、将来、外科系に進みたいと思っているので、初期研修では内科をしっかり学べる病院を探していました。それと、大学時代とは環境の違う郡山市の病院に勤務したいと思っていたので当院へ見学に来ました。当院を選んだきっかけは、見学のときに、病院全体の雰囲気がとても良かったことや教育研修センター主任の渡辺さんをはじめ先生方やコメディカルの方がとにかく親切な方ばかりで、こういう病院ならとても良い研修ができそうだな、という印象を受けたことからでした。



いつ頃から医師を目指し始めたのですか?
 高校三年生の時に、担任の先生から福島県立医科大学の推薦を受けてみないか、と声をかけていただいたときからです。実は、それまで獣医師を目指して勉強をしていたのですが、そこで、もう一度将来を考えるきっかけになりました。そうして考えていくうちに、子供の頃から、父親に「将来はいろいろな人の役に立つことをするように」と言われてきたこともあり「自分が必要とされる場所があり、そこで役に立てる能力があるのであれば、やってみようかな」と思いました。

 初期研修期間中は、2年間でいろいろな診療科をローテートすることができるので、限られた時間ではありますが、一つでも多くのことを吸収していきたいと思っています。



研修医
田 宇司 氏
出身大学 福島県立医科大学
星総合病院を臨床研修病院に選んだきっかけや理由を教えてください
 私は、心臓病に力を入れている病院を選びたいと思っていたので、循環器内科学でとても有名な木島幹博先生がいらっしゃる当院に見学に来ました。そこで実際にお会いしたときに「是非、木島先生の下で働きたい!」と思いました。それと、学生の時に心臓血管外科の高橋昌一先生が担当する手術を見学させていただいたこともあり、先生方の下で心臓について深く学びたいと思いました。当院は、外来棟の動線の良さや医局の構造が魅力です。特に医局に壁が無いことで、いろいろな先生方とコミュニケーションが図ることができます。



いつごろから医師を目指されたのですか?
 私は、機械が好きなので、一度は医療機器などをつくる機械開発系の道に進みました。そこでは、良い医療機器をつくることで結果的に人助けをしたい、と考えていたのですが、ある時、そうして医療分野に携わっていても、もし目の前で人が倒れるようなことがあった場合に「何もできない自分は嫌だな」と思いました。そこで、ほんとうに自分がやりたいのはどちらなのかを考え、一度だけ休学をして福島県立医科大学の受験に受かったら医者になろうと思ったのです。今は、そこで合格したことが運命だと思っています。
将来、どのような先生になりたいですか?
 心臓血管外科へ進みたいと思っています。自分が好きで選んだ道でベストを尽くせるように、外科医として手術の腕を一番に考えながらも、内科のこともしっかり勉強することを基本として学んでいきたいと思います。そして将来、患者さんの「人生の助け」になる医療が提供できるように、患者さんの望んでいることをちゃんと理解できる医師になりたいと思っています。
 研修では、将来、自分が一人で患者さんを診ることを想定して、病態を理解し、そのために行う検査や治療について一つひとつ理由付けをしながら働きたいと思います。
 また、私たちの世代が入ったことで「当院の研修医レベルが上がった」といっていただけるように、皆で積極的に勉強会を行うなどして、レベルアップするための努力をしていきたいです。その上で、次年度の研修医の方に、少しでも良い環境で指導ができるようになることが目標です。



研修医
小橋 亮一郎 氏
出身大学 昭和大学
星総合病院を臨床研修病院に選んだきっかけや理由を教えてください
 私は、医師臨床研修マッチングの時に、当院の先生方が「一緒に勉強しよう!」とおっしゃってくれたことが決め手でした。実際に勤務をして思うことは、当院は、先生方に相談がしやすく、話合いながら診療を進められる環境があるので、すごく勉強になります。また、看護師の皆さんは、私が迷惑をかけてばかりいるにもかかわらず「先生、先生」と、いつも気遣ってくださいます。他にも、新病院になって導入された最新の医療機器に触れられることも魅力の一つだと思いますので、医学生の皆さんにも是非、見学に来て欲しいです。



将来、どのような先生になりたいですか?
 私は、県内で父親が開業医をしていることもあり、医師を目指すことは自然の流れでした。将来は、消化器系へ進むことを決めていますが、開業医になるには幅広い診療科の知識を身につけなければいけないと思っています。このため、いろいろな診療科を回ることができる2年間は「どういう勉強をしていけば、将来に役立つ知識を修得することができるか」「開業医は患者さんの為にどのような医療を提供していくことが最善なのか」ということを考えながら、取り組んでいきたいと思います。

 まずは、日々、一歩一歩、力をつけることが目標です。そして将来、患者さんにとってより良い医療を提供できるような医師になりたいと思っています。



公益財団法人 星総合病院
〒963-8501
福島県郡山市向河原町159番1号
TEL:024-983-5511
FAX:024-983-5588
URL:公益財団法人 星総合病院 ホームページ

平成25年8月掲載記事 理事長 星 北斗 氏

平成25年9月掲載記事 病院長 木島 幹博 氏

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